ベストアルバムの解説的な

ミイラズ初のベストアルバムが発売されたので、全曲解説的なやつをやろうかと思います。
40曲…。うわーめんどくせぇー。読むのもめんどくさいと思いますが、ラフな感じでお付き合いください。
解説っていうか、なんか一言、みたいな?感じ?思い出とともに楽しんでもらえれば。

disc1
1.CANのジャケットのモンスターみたいのが現れて世界壊しちゃえばいい
タイトル長っ!ライブでの定番曲になってますが、作った当時はそんな風に成長する楽曲だと思ってませんでしたし、
3rdアルバムあたりでライブでやってない時とかあるんじゃないかなぁ?もうやんなくていいべ、みたいな。それぐらいの扱いでした。
一番ライブで盛り上がり始めたのはメジャー以降な気がしますな。この曲はミイラズのイメージする代表曲って感じだと思いますが、
アークティックモンキーズのパクリではなくクラクソンズのパクリです。で、クラクソンズにはこんな曲ないのでパクリではないのです。ちゃんとイメージだけで作れてます。
歌詞のCANっていうのは昔のバンドでして、まぁ音楽好きな人なら知ってると思いますが、マニアックな音楽好きな人って、何にも知らない人を馬鹿にするじゃないですか、僕も実際そっちの人間だったんですけど、でもまぁ音楽を楽しむのにそういう要素って別にいらないなって思って。むしろ何にも知らない人の方が直感でわかっちゃったりしてて。このころは自分も含めた音楽好きも、ミーハーもどちらも俺からしたらウゼーだけっていう気持ちで書きました。そういうことじゃねーんだよっていう気持ちですね。

2.レディース&ジェントルメン
これは「ご来場のレディース&ジェントルメン〜」っていう歌詞があったら超ウケるな、誰もやってねーだろって感じで作った曲です。
ライブで一曲目によくやってました。勢い重視。

3.シスター
我ながら名曲だなと思います。歌詞がいいよねー。こういう歌詞はいつでも書きたいと思うんだけど、なかなかコレを越える歌詞はかけないかなぁと思ってます。曲はオマンチェって感じですよね。トレインスポッティングとかを彷彿させる音像で。っていうかニューオーダー?って感じですね。そこまで意識はしてないですけど。
この曲のタイトルがシスターっていうのは、妹のためにこの曲を書いたんですけど、妹のためにっていうのは正確に言うと、妹が障害をもって生まれたのでミイラズが売れたらこの曲の印税は妹に全部あげてお金に困らないようにしてあげようと思ってシスターというタイトルをつけただけで、妹のことを思って書いた歌詞ではないです。僕は鋼のシスコン番長ではないです。テーマはあってますけどね。
ちなみにこのアルバムは全然売れてないので印税で生活は出来てません…。もっと売れなくちゃ!

4..WAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!!!!
これもワー!って叫ぶ曲あったら面白いなって感じで作った曲で、ほんとヒップホップ系の緩い「ワー」だったんですけど、レコーディングしてたらわりと叫ぶ方向になってしまいましたね。ビースティーボーイズとかリップスライムが緩めに「わー」って言ってるイメージでした。勢い重視その2。

5.僕はスーパーマン
タイトルを思いついた時、まじ売れる!って思ったんですけどね。全然売れてないすね。
近年はライブでやってもあんまり盛り上がらないかなって感じがしててライブでもあんまやってません。
初期アークティックモンキーズを日本風に解釈したらこうなった、みたいな曲です。
歌詞の「30を越えると海馬がシャットダウン」の30が年齢だと思われがちなんですけど、「精神と戦う回数が30個を越えると海馬がシャットダウンしちゃうよねー」っていう意味です。前後の歌詞でわかると思いますが。
あと「年齢が30を越えると会話がシャットダウン」と間違えられることもしばしば。まぁ歌詞ってそんなもんだよねー。

6.check it out! check it out! check it out! check it out!
これはね…ここでは書けない大人の事情が絡んでまして。本当にムカつくんですけど。今はやめときます。
僕がもっとビッグになったら戦っていこうと思ってます。
ヒップホップの定型文「チェケラー!」を疾走感溢れるガレージサウンドでやったら超新しいだろうなと思って作った曲です。
ただそれだけの曲なんですけど、パンクな感じでいいね。今でもよくライブでやってます。

7.Let’s Go!
この曲は自分的に超気に入ってるんだけど、ライブであんまり盛り上がらないからライブでやってないっす。
2枚目のアルバムネセサリーイービルはこの曲が出来て、方向性が見えた、っていう感じで。
この曲のおかげでヒップホップのイメージがめちゃ強くなりましたね。Madconをよく聞いてる時期でした。
PVもね、ジェレミースコットのアディダスジャージ着てるんですけど、今見ると西城秀樹的な感じで…。我ながらヒップホップ??みたいなね。

8.イフタム! ヤー! シムシム!
これは完成した時、絶対売れるっしょ!って思った曲ですね。言葉数の多さもキレキレで、歌えるようになると気持ちいいですよこれ。
曲はロスキャンペシーノス!をイメージして作りました。爽やかな感じだけど、ライブだともっとノイジーにしたいなぁって思ってます。シューゲイザー的な感じで。

9.神になれたら
これも我ながらめっちゃ名曲やん。それって泣けるやんって感じで。
ミイラズで一番エモい歌詞な気がするな。自分の中にまだこんな感情が残っていただなんて…。っていうハンターハンターのクラピカばりに喜んだ曲です。
ライブでやるとわりとしんみりしちゃうんで、自分的にはうおー!みたいな感じでものすごく盛り上がる予定だったんですけどね。
サビ入ったらモッシュ起きるかな、くらいの気持ちだったんですけど。みんなちゃんと聞いてくれるんですよね。
なのであんまりライブでやってないっす。ミイラズのこういう曲はみんながちゃんと聞いてくれるので、いいんですけど、以外と僕のイメージと違うことがよくありますね。でもみんなはそのままでいいんですよぉー。
外タレは「日本人は騒がずにちゃんと聞いてくれるから嬉しい、僕らの国のお客さんはずっとジャベってたりするからね。」っていう感覚らしく、僕からしたらむしろそっちの方がありがたいんですけど、って思います。

10.5.5.5st
この曲はハロウィンライブでの定番ですね。
歌詞がいいよねー。こういう物語性のある曲は作ろうと思ってもなかなか作れないから自然に出てくるまでは作らないです。
むすびズムさんに提供した「まほうのカギを手に入れたら」もこのパターンで物語系なんで気に入ってます。
youtubeで誰かがこの曲でラフなアニメつくってましたよね。あれ好きです。
でもこの歌詞よくよく考えると幽遊白書なんじゃね?っていうね…。れいがーん!!!!

11.ゾンゾンゾンビーズ
この曲はミイラズを始めてようやっとイメージ通りの曲が出来たなって感じで。初期の曲なんですけど、この曲が出来るまで結構ボツになった曲が沢山あるんです。これはアークティックモンキーズを日本風にするためにどうしたらいいか?って考えて、アークティックモンキーズがストリーツの影響を受けているとわかったので、自分は日本で言ったらリップスライムが一番好きなラッパーだったので、リップスライムの要素をどう取り入れるかと悩み、リップのステッパーズ・ディライトっていう曲をロックでやるっていうイメージで作りました。アークティックモンキーズが普通のロックバンドと違うのはリズムなんですけど、これってナチュラルにやっても全然できなくて。かなりヒップホップのリズムを勉強しないとダメでした。
最初に作った曲を当時のメンバーに聞かせた所、所謂ガレージロックだったので、「これは…衣装とかで新しさを伝えるしかないかな」っていう斬新なダメ出しをくらったのを今でも覚えています。普通にガレージっぽいイメージでやると古くさいだけなんですよね。アークティックモンキーズがなぜ新しくて、なぜかっこよく聞こえたのかと半年ぐらいずっと研究してようやく出来た曲です。

12.ミラーボールが回りだしたら
これはもうね、まんまアークティックモンキーズのi bet〜なんですよね。これはね、そらネットで叩かれますよね。
そもそも0thアルバムはまんまアークティックモンキーズをやってみようっていう実験的なアルバムで、正式な流通とかするつもりもなかったんですよね。でも、とりあえず音源は作ってバンド活動はやろう、バンドが人気出てレーベルとか決まったらちゃんと音源をその時作ろうと考えていたので、まずは行動あるのみ!って感じで。悩んでると全然進まないんですよねバンドって。
これはやりたいけど、パクリだからダメだよねっていう気持ちだと進まない。最初はね、誰だってパクリですし、とにかくやりたいんだっていう気持ちだけをもって進んでいこうと思ってました。だから1stアルバムにはこのころの曲は入ってないんです。
普通はね、バンドって最初に出す曲ってずっとライブでやってた曲じゃないですか。ミイラズは違いましたね。僕は曲作るのが好きだったし。
当時の僕は、まずまんまパクって作ってみよう、そこで勉強してどんどん曲を作っていこう、続けてれば自然とオリジナルになるはずだっていう実験的な感じでこの曲を作った。アクモン勉強中って感じで。でも当時のメンバーがこれいいじゃん、みたいな感じで。え?これいいか?ダメじゃね?みたいな。で、僕はボツにしようと思ってたけどやることになって、今でもそのままやってます。まぁライブではたまーにやる感じですかねー。
昔よくライブに来ていた友達にはポルノグラフティみたいだね!って言われてなんだかよくわからんなぁと思った曲です。

13.Top of the fuck’n world
これはリフが思いついた時、超最強!やべぇまじクール!って思いましたね。
フェスでやったときにみんながジャンプしてるのを見て、この曲ってこういう風に盛り上がるんだへぇー。って思ったのを覚えてます。
でも近年はあんまり盛り上がらないんだなって感じでライブで全然やってません。今の時代にはちょっとむずかしいのかな。
レッツゴーに続いて自分は好きだけどライブであんまりやらない曲2位ですかね。歌詞もめっちゃ気に入ってます。
まぁライブでずっとやらないと定着しないよね。ミイラズはリリース多いし、新曲がどんどん増えるからなぁ。ライブでの交代が激しくてセトリ考えるのが大変です。定番はやらないとね、とかね。スタメンをはずしていく切なさ。うむむー。

14.ハッピーアイスクリーム
これは息継ぎが大変です。泳げない僕としてはかなり丘サーファーって感じで。
一番名前が出てきたころの曲なんで、ミイラズの代表曲ってイメージの人もいるかもしれないっすね。
こんだけ意味不明なまでに言葉数多く歌ってたのがラジオでよく流れてたので、そういう話題性はあったかも?
このころはどんどん歌詞の量を増やそうと思ってて、限界まで頑張った曲って感じですかね。
曲は中期のキングスオブレオンをイメージしました。とにかく思いついたことを歌詞にした曲です。
これ言う必要なくね?みたいな言葉遊びも入れまくってます。
テレフォンズの石毛がこの曲を聴いて、「俺の気持ちを全て語ってる」と言ってました。あいつそういうとこあるよね!

15.ふぁっきゅー
これはシーログリーンのfuckyouって曲を聴いて、まじやべぇ超かっこいいと思ってこのタイトルを頂戴した曲です。
でも歌詞の内容は全然違います。曲も全然違うね。シーログリーンの曲は失恋した相手にFuckyou!っていう歌ですが、ミイラズのは世の中に対してって感じですかね。
3rdアルバムはガレーロックとヒップホップを融合させよう、ビートルズとヒップホップの融合だ!っていうイメージのアルバムなんですけど、この曲はレッツゴーの流れを汲んだ曲ですね。
今でもライブでやるとムカムカしてきて熱い気持ちにさせてくれる曲です。

16.君の料理(レシピNo.2027)
これはいい曲だよねー。なんで売れないのかな?って思います。泣けるよねー。
いかにもビートルズ的なギターメロディから始まって、ずっとそれが鳴っているっていう、ヒップホップのサンプリング的な感じで、生でそれをやるもんだから、まさひこはずーと同じメロディを引き続けてます。かなりキツイと思います。ライブでは苦行です。

17.ただいま、おかえり
これはストリーツの歌詞から影響を受けて作った曲。その日の出来事をそのまま書く、みたいなやり方で。
でも普通にやったらそういうのって歌詞にならないからねー。今でもなんでこういう風に完成したのか自分でもよくわかってない曲です。とても気に入ってます。
そもそも靴紐をほどくような靴を僕が当時履いていたのだろうか?と今さら思います。いや履いてないですね。
僕はめんどくさがりなのでスニーカーとかの靴紐は解かなくても履けるように緩めに結んでて、まさひことケイゾーはちゃんとギュッとしばってるんですよね。だから飲み屋とか行くと、二人は必ず座ってしっかり解いてました。で、僕はそれを見てこの歌詞を思いついたんだと思います。めんどくさそうだなって思って。でもそうなってくるとこういう物語が生まれるなと。それがこの歌詞です。
俺って天才だね!

18.いつまでたってもイスタンブール
これはクリスマスソングです。クリスマスソングがあると売れるってなんかで読んだからクリスマスソングを作ったっていうしょうもない軽薄な理由で。全然売れてないっす。嘘ですか。あれは嘘ですか。
普通のこと歌ってもおもしろくないなと思って、こういうひねくれた歌詞になってます。
いつまでたってもイスタンブールっていう仮歌があって、それをそのまま採用してます。
デモ音源を作る時、仮歌の段階では適当な日本語やら英語みたいな発音だけで歌ってるんですけど、それがたまにめっちゃ面白いキーワードになってる時があって、そのまま歌詞にしたりします。
で、「いつまでたってもイスタンブール」ってなんだ?って自分で思ってたらサンタクロースの発祥の地がトルコだっていうのを調べて。お、これクリスマスソングいけんじゃね!?って思いました。
世界にサンタクロースが一人しかいない設定で、一人じゃまわりきれないよ!このままじゃイスタンブールで終わっちゃうよ!っていうおじさんの悲鳴を歌にしました。「いつまでたってもイスタンブール、一晩限りのクリスマスイブ。」これ最強。
俺って天才だね!ありがとうございます。
ちなみに、音像はリップスライムの「マタ逢ウ日マデ」とジュディアンドマリーの「クリスマス」っていう曲をイメージしてます。

19.Make Some Noizeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!
これはさぁー。もうほんとね。業界を敵に回すような歌詞ですよね。やめときゃよかったー。
この歌詞のせいでいろんな人達を敵に回しましたよ。ほんとにね。まぁ仕方ないですけどね。
これは友達のバンドのために作った曲なんですけど、あんまりその人たちには伝わらなかったですね。業界人には違う意味で伝わりましたけど。こまったこまった。この曲だけ聞くと、業界を敵に回すようなメッセージですけど、友達のバンドが契約とかで悩んでたんで、そんな枠をぶっ壊して自由にやろうぜ、ってことを伝えたかっただけなんですけどね。ダメでした。
曲的にはヒップホップの定型文メイクサムノイズを使いたかった曲です。

20.あーあ
この曲はサビで「あー」っていう叫びというか、そういうメロディが先にあって「あーあ」っていう落胆する響きを歌詞にしたらおもしろいかなと思って作った曲です。このころはミイラズの名前が上がってきたので、よりポップにしていきたかった時期ですね。
曲自体は実は結構前に出来上がっていた。ロックンロールリバイバルっていうのが世界で始まったのが2000年初頭で、アクモン結成が2002年。デビューが2006年1月で、僕がアクモンを知ったのは2005年の終わり頃。これをやりたい!と思って曲を作り始めてミイラズ結成したのが2006年の9月。その後、クラクソンズとかが現れて、ロックバンドはわりとシンセやダンス色が強くなったのが増えていきました。ジャスティスとかも現れたしね。だから2009年とかに作った曲だったと思います。ダンスっぽいのが新しいと思って作ったんだけど、そのころはヒップホップをテーマにしてきたからアルバムにあわなかった。「あーあ」をリリースしたのが2011年なので、自分的にはもう古いかなって思ってたんですけど、やるなら今しかねぇ、これ以上後だともうリリースできねぇって思ってリリースした曲です。「we are〜」というアルバムは「top of〜」の裏アルバム的な感じだったので、テーマがあんまなく、アルバムに入れたくても入れられなかった曲の集まりですが、自分的にはわりと好きな曲が多い。
PVはケイゾクってドラマのオープニングっぽい感じで。つまりはカイルクーパーってことですね。

disc2はまた後日。ちなみにペルソナ5クリアしたんで、その感想もまた後日。それでは!